旅行や飲食店などを選ぶ際に情報の比較サイトを利用したことはありますか?
マンションの管理会社を選定する際、数多く存在する管理会社からニーズに合った会社を選ぶのは手間がかかるものですが、管理会社の比較サイトを利用すれば効率よく情報を得ることができます。
この記事では、マンション管理会社の比較サイトを利用するメリット・デメリットと管理会社を選定する際のポイントや注意点について解説しています。
比較サイトとは
比較サイトとは、特定のジャンルの商品やサービスに対しての情報をまとめたウェブサイトのことで、類似の商品やサービスを提供する複数の会社の情報を収集し、比較検討することができるため幅広く利用されています。
マンション管理会社の比較サイトを使うメリット
マンションの管理会社にも比較サイトが存在しており、情報収集や比較検討に活用されている方も多いでしょう。
比較サイトを使うメリットには以下のようなものがあります。
- 複数の管理会社をまとめて比較できる
- 管理手数料の相場など効率よく情報収集ができる
- 問合せ手間が省ける
複数の管理会社をまとめて比較できる
マンション管理会社で検索した会社のウェブサイトを1つずつ開かずとも、どのような会社があるのかをまとめて知ることができます。
その中から気になった数社のことをより詳しく調べていけば必要な情報を得ることができるので、比較検討がしやすくなります。
管理手数料の相場など効率よく情報収集ができる
比較サイトでは人気や知名度の高い、上位のマンション管理会社の情報を得られます。
また、見積依頼も複数の会社に依頼できるので、管理手数料をはじめとした相場の費用など効率よく情報収集ができます。
費用だけでなく、サービス内容についても同様に比較ができるため、費用に見合ったサービス内容になっているかも確認しておきましょう。
問合せ手間が省ける
直接管理会社に問い合わせをするよりも、簡単かつスピーディーにウェブ上で複数の会社に見積り依頼ができるため、一社ずつ手間が省けます。
短い期間で管理会社を選定する必要があるときなどは特に比較サイトを利用することが適しているといえます。
比較サイトを使うデメリット
比較サイトは簡単に情報収集ができるなどのメリットがある反面デメリットもあります。
比較サイトを使うデメリットについて解説します。
- 頻繁に営業電話がくるようになる
- 地域的に対応していない場合がある
頻繁に営業電話がくるようになる
見積り依頼など問合せをすることで、関心があることが相手企業にも伝わるので、営業電話がくるようになります。
複数の会社に依頼している場合、それぞれの会社から営業電話を受けることになり負担がかかります。
地域的に対応していない場合がある
比較サイトで紹介している管理会社は全国の取扱いがある会社も多いですが、気になった管理会社が必ず対応しているとは限りません。
また、地域の管理会社は掲載されていない場合もあるため、万能とはいえない側面もあります。
マンション管理会社を選ぶ際のポイント
比較サイトを利用して実際に複数のマンション管理会社をピックアップした後、そこから本格的に絞っていく作業になるでしょう。
その際に重視したいチェックポイントについてご紹介します。
- 専門家が在籍しているか
- 集客力があるか
- 実績が確認できるか
- サポート内容の詳細を確認する
- 管理費用のバランスをみる
- 業務報告が適宜行われるか
専門家が在籍しているか
管理会社に「マンション管理士」「賃貸不動産経営管理士」「管理業務主任者」といった専門家が在籍していると、賃貸管理に関して具体的なアドバイスやコンサルを受けることができるので、頼りになります。
担当者が親身になってくれるか、マンション経営に詳しいか、専門的な知識を分かりやすく説明してくれるかなど、資格の有無も大切ですが、対応の良さやコミュニケーションの質も併せて確認しておくと良いでしょう。
集客力があるか
空室を出さないことは収益に直結する大事な要素です。
マンションの管理だけでなく入居者仲介についても委託契約をする場合は空室対策の提案力や集客力についても重視しましょう。
不動産管理会社として地域で長く営業している会社や、全国展開している不動産管理会社であれば、集客力がそれなりにあると判断できます。
また、ネット検索で物件を探す人も多いので、不動産ポータルサイトの運営をしている会社もネット集客ができる強みがあります。
実績が確認できるか
管理しているマンションの物件数が多いほど、多くのマンションオーナーや大家から信頼が厚い証拠だと考えられます。
また、管理物件が多いということは、それだけトラブルの経験値も積んでいるはずなので、スムーズな対応が期待できるでしょう。
ただし、担当者が抱える物件数が多すぎると対応の質が望めない可能性があるため、担当物件数についてもチェックしておくと安心です。
管理実績は多くの管理会社が公式サイトで公開しているので確認し、併せてSNSなどの口コミや評判も参考にしてみてください。
サポート内容の詳細を確認する
サポート内容の範囲もマンション管理会社を選ぶ際に重要視したいところです。
事務管理、清掃、防災対応や設備管理・保守など管理業務は多岐にわたるので、どの程度対応してくれるのかサービス内容を事前に把握しておきましょう。
清掃ひとつとっても管理が行き届いていれば、住環境の良い快適なマンションの提供にとどまらず資産価値の維持や向上につながります。
詳しいサポート内容については公式サイトで確認することに加え、担当者にもどんどん質問することをおすすめします。
管理費用のバランスをみる
マンション管理会社に委託した場合に実際にどのくらいの管理費用がかかるのかを確認することも大事なポイントです。
サポート内容と費用のバランスが見合っているか慎重に判断しましょう。
サポート内容が充実しつつ、無理なく管理費用も支払うことができる会社を選ぶためにも最低でも3社程度から相見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
業務報告が適宜行われるか
管理業務を実際に委託した場合、管理人が会計報告や設備点検に関することなど、日々業務の報告をしてくれるかどうかも事前に確認しておきましょう。
また、連絡書類を配布したり、掲示したりといった対応をしてくれるのか、災害やトラブルが起きた際に外部への連絡も対応してくれるのかについても確認しておくと安心です。
マンション管理会社の種類を把握する
マンションの管理会社の種類は「デベロッパー系、独立系、ビルメンテナンス系」の3つの種類に分けられます。
それぞれの特徴やメリットなどについて説明します。
デベロッパー系
新築マンションを分譲するデベロッパー(不動産や開発会社)を親会社にもつ子会社や関連会社であることが多いです。
施工した親会社と連携しているので、設計や建設に関する情報を入手しやすいため、トラブルが起きた場合でも対応が素早く、質の高い管理サービスを受けられるのが最大のメリットです。
また大手企業が多い傾向にあるので、安心感が強いです。
デメリットとしては、親会社よりも管理している子会社は立場が弱いことです。
そのため、親会社に対しては強い意見が言えないケースや親会社の利益を優先するケースがみられることもあるでしょう。
独立系
独立系の管理会社は、親会社や関連会社を持たずにマンション管理を専門としている会社で、規模としては中小企業が多いです。
親会社などがないのでコストを抑えられる点がメリットである一方、設計や設備や情報などが不足しやすいというデメリットがあります。
また、コストが抑えられている分、サービスの品質については低下していないか注意が必要です。
しかし、独自のサービスが充実しているなど他の管理会社や業者と公平な立場でやり取りしてくれる期待ができます。
ビルメンテナンス系
ビルメンテナンス系の管理会社は、オフィスビルや商業施設などのビルメンテナンス業務をメインにしつつ、マンション管理も行っているタイプです。
ビルメンテナンスで培った清掃や設備保守などのレベルが高く、知識や経験、情報も豊富にあることがメリットです。
一方、デメリットはマンション管理の実績や経験が多くないことが挙げられます。
マンション管理会社を選ぶときに注意すべきこと
マンション経営において管理会社選びは、失敗しないための重要なポイントとなるものです。
マンション管理会社を選ぶときに注意すべきことについて説明します。
- 知名度だけで選ばないこと
- 口コミを信用しすぎないこと
- 管理手数料の安さだけで決めないこと
知名度だけで選ばないこと
知名度、ネームバリューがあるというだけで安易に決めてしまうのは、リスクが高い決め方です。
大手は契約が取りやすく、対応もマニュアル化されて柔軟性に欠けるところがあるため、条件交渉の際にオーナー側が不利になることも考えられます。
また、部署が細分化されているために迅速な対応が難しく、イレギュラーな対応や融通を利かせることもできないケースが多いでしょう。
異動による担当者の変更も少なくないため、担当者との信頼関係を重ねていくこともままならいかもしれません。
ただし、大手には大手ならではの利点もたくさんあるので、デメリットを踏まえた上で慎重に検討しましょう。
口コミを信用しすぎないこと
管理会社を決める際、SNSやWEB上の評判や口コミは参考になりますが、うのみにしすぎないように注意しましょう。
あくまで口コミや一例であり、主観的な一意見なので、実際に担当者とのやり取りや提案から判断することをおすすめします。
管理手数料の安さだけで決めないこと
管理手数料は毎月かかるものなので、できるだけ抑えたいと考えるオーナーの方も多いですが、管理手数料の安さだけを管理会社を選ぶ決め手にするのはリスクが高いです。
管理手数料が安い分、他の部分でかかる費用が高くなる場合やサービスの内容や質が低いことも考えられるため、管理費用にサービス内容が見合っているのか確認して決めましょう。
おすすめのマンション管理会社比較サイト5選
マンション管理会社の比較サイトのおすすめを5つ厳選してご紹介します。
どのサイトも無料で利用できますので、まずは気軽に利用してみてください。
- マンション貸す.com
- 賃貸経営HOME4U
- リビンマッチ
- 楽侍
- 管理費見直しドットコム
マンション貸す.com
引用元:マンション貸す.com
マンション貸す.comは、収益に特化した比較サイトで、所有するマンションを高く貸せることができる管理会社を探すことができる一括比較サイトです。
地域密着型の管理会社から大手の会社まで最大で6社の管理会社を紹介してもらうことが可能です。
「海外赴任や転勤などの一定期間のみ管理を任せたい」など、マンションを貸す側のニーズに合わせた依頼ができます。
一括査定の申込は最短で60秒、業者からの連絡は1営業日以内に来るのでスピード感のある進展を希望する人に向いています。
賃貸経営HOME4U
引用元:賃貸経営HOME4U
HOME4Uは、リロケーションやサブリース、賃貸管理や賃貸仲介などの4つのサービス提供を行っており、全国の優良企業70社の中から複数の会社に対して賃料やサービス内容の見積依頼ができるサイトになっています。
賃貸経営を得意とする優良企業を厳選して掲載しているため、信頼できるパートナー企業を探したい人に向いています。
NTTデータグループが運営を担当し、プライバシーマークも取得しているので、安心感があります。
リビンマッチ
引用元:リビンマッチ
リビンマッチは、提携している150社以上の管理会社へ賃料の見積を簡単に依頼できる比較サイトで、最短45秒で必要事項を入力するだけで一括査定を始められます。
プライバシーマークの認定企業が運営しているので、個人情報のセキュリティ面は安心できます。
また、サイトには賃貸管理に関するコラムが豊富に掲載されているので、有益な情報を得られるかもしれません。
楽侍
引用元:楽侍
楽侍は、100社以上の業者の中から最大で5社の管理会社を探せる無料の一括見積サイトで、月間の訪問者数が168万人以上と多くの大家から注目されているサイトです。
東証一部上場企業の株式会社ファーストロジックが運営しており、審査を通過した業者しか登録されていないところも安心感が持てます。
また、サイト内には一括見積の体験談や不動産経営に関する基礎知識についてなども掲載されているので、参考になります。
管理費見直しドットコム
引用元:管理費見直しドットコム
管理費見直しドットコムは、専門コンサルタントへの相談サービスや管理会社の一括見積を提供しているサイトで、所有しているマンションの管理費相場を診断や、定期清掃や工事費の相場を見積り依頼もできます。
オーナーや管理組合向けに無料出張相談にも対応していますが、出張エリアは1都3県に限定されています。
管理会社に関する悩みについて、マンション専用のコンサルタントによる丁寧なアドバイスが受けられるので、興味のある人は公式サイトから申込すると良いでしょう。
まとめ
マンション管理会社の管理費用やサービス内容は管理会社によって異なります。
管理会社を選ぶ際の重要ポイントを押さえつつ、ニーズにあった会社を選ぶためには、複数の管理会社を比較検討する必要があります。
その際に比較サイトを利用すれば、気になる管理会社にまとめて資料や見積りを依頼することができます。
費用とサービス内容に納得して最適な管理会社を見つけるために比較サイトを賢く利用しましょう。