マンション管理をする上で、さまざまなトラブルに悩まされていないでしょうか?
この記事では「マンション管理のトラブル解決方法」を紹介します。
結論、マンション管理のトラブルを避けるためには、専門家への依頼がおすすめです。
専門家に依頼することで、スムーズにトラブルを解決できるでしょう。
よくあるマンション管理トラブルを紹介しながら解説していくので、ぜひ参考にしてください。
ぜひこの記事を読んで、トラブルなくマンション管理を行いましょう。
また「マンション管理費の相場」について知りたい人は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
マンション管理トラブル発生状況
まずはマンション管理におけるトラブル発生状況を見ていきましょう。
以下は、「国土交通省平成30年度マンション総合調査」の資料を参考にしたものです。
- 居住者間のマナー……55.9%
- 建物の不具合……31.1%
- 管理会社とのトラブル……2.0%
- 近隣関係のトラブル……8.8%
- 管理組合の運営トラブル……12.6%
- 費用負担に関するトラブル……25.5%
- 管理規約に関するトラブル……5.0%
以上が報告されている主なトラブルですが、さらに具体的な内容を以下で紹介します。
マンションでよくあるトラブル
マンション全般、とくに入居者から報告されるよくあるトラブルを紹介します。
入居者がどのような不満を持っており、どのようなトラブルが起こりやすいのか参考にしてください。
- 騒音トラブル……38.0%
- 違法駐車……19.0%
- ペットの飼育……18.1%
- 共用部分の私物放置……15.1%
- バルコニーの使用方法…….12.9%
- 違法駐輪……9.1%
- 専有部分の修繕……4.3%
とくに「騒音」「違法駐車」「ペットの飼育」は、マンションでよく起きる3大トラブルといわれています。
マンションを管理する上で、3つは避けて通れないトラブルと言えるでしょう。
マンション内トラブルの例6つ
マンショントラブルの例を紹介します。
マンション内のトラブルを解決するには、実際にどのような例があるのか知っておき、事前に対策を考えておきましょう。
とくに多いマンション内トラブルは6つです。
- 騒音トラブル
- 違法駐車・違反駐輪
- ペットの飼育
- タバコトラブル
- 共用部分の私物放置
- 民泊化
それぞれがどのようなトラブルになってしまうのか解説します。
また、それぞれは、実際にトラブルになっていないだけで入居者の不満になっている可能性が高いです。
事前に改善できる部分があれば、改善しておきましょう。
騒音トラブル
騒音トラブルには、さまざまなものがあります。
たとえば、テレビや子どもの声、足音など。
この場合、明らかなルール違反があるかどうかがポイントとなるでしょう。
子どもの声やテレビの音、足音に関しては生活の範囲内になりますが、楽器の音に関しては規則に反する場合があります。
騒音トラブルは入居者間だけの問題として放置してしまうと、大きなトラブルとなってしまう可能性があるので、早めの対策をしておかなければいけません。
違法駐車・違反駐輪
違法駐車や違反駐輪は、マンションでよく見られるトラブルです。
入居者が勝手に駐車しているということはほとんどありませんが、多くみられるのは、親族や友人が遊びに来ているケース。
このようなことがあると、他の入居者の通路や駐車・駐輪の妨げになってしまい、トラブルに発展してしまいます。
また、勝手な駐車は、災害時の車両の進入の妨げになったり、交通事故を誘発する危険性もあるため、管理をしっかり行っておかないといけません。
ペットの飼育
ペットの飼育は、2つのトラブルになります。
1つはペットの鳴き声やふん尿などのマナートラブル、もう1つは勝手にペットを飼ってしまうトラブルです。
ペット可の物件でも、ふん尿や抜け毛などの環境的なトラブルは起きてしまいます。
飼い主の管理も大事ですが、マンションの管理者が清掃を徹底することも必要になるでしょう。
また、勝手にペットを飼ってしまうトラブルについては、入居者とすぐに話し合わなければなりません。
管理会社に対する不信感が生まれてしまいかねないので、早い段階で対策を考えておきましょう。
タバコトラブル
タバコに関するトラブルも、多く報告されています。
タバコに関するトラブルは、家庭内だけの問題と思われがちですが、入居者同士のトラブルになりやすいのです。
近年、家庭内でタバコを吸えないことが多くなっているため、バルコニーや共用部でタバコを吸う方が多くなっています。
そのため、「洗濯物にタバコの臭いがつく」「タバコの灰が上の階から落ちてきた」というトラブルに発展しているのです。
入居者のマナーによる問題ですが、入居者満足のために、管理を行わなければいけない部分でしょう。
共用部分の私物放置
マンションの共用部分は、名前の通り、入居者全体が使う共用部になります。
しかし、なかには共用部に私物を置いてしまう方もいるため、トラブルになりやすいです。
よくあるのは、マンションの共用廊下や駐車場の私物放置。
マンションの共用廊下に家の中に入らないものを置いてしまったりすると、他の入居者の進路の妨げになってしまいます。
また、非難経路を塞いでしまいかねないので危険です。
大きなトラブルになる前に、管理を徹底しておく必要があるでしょう。
民泊化
平成29年6月6日に住宅宿泊事業法が施工されたことにより、マンションで民泊事業を行うことが可能になりました。
正式な手続きさえ行えば、合法的に民泊事業を行うことができます。
しかし、実際には手続きを行わず、またマンションが規則で禁止にしているにも関わらず、民泊として営業してしまう入居者がいるのです。
勝手に民泊化をしてしまうと違法行為となってしまうので、早急に手を打たなければいけません。
見つけ次第注意を促しましょう。
マンショントラブル解決策
マンション内のトラブルを、どのように解決するべきか解説します。
なかには、弁護士に相談するほどのトラブルもありますが、できれば管理組合と入居者で話し合って決める方が良いでしょう。
以下のトラブルの解決策を解説します。
- 騒音トラブル
- 違法駐車・違反駐輪
- ペットの飼育
- タバコトラブル
- 共用部分の私物放置
- 民泊化
解決策として、過去実際に行われた事例も紹介します。
マンション管理によるトラブル解決にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
騒音トラブル解決策
騒音トラブルは、ルール違反かそうではない場合かで対応が異なります。
場合によっては入居者同士の話し合いが必要になるでしょう。
規則を明らかに破っているような騒音トラブルの場合、管理組合や管理会社がルール違反を指摘します。
ルール違反とは言えない生活音の場合は、個人差があるのは事実なので、管理会社や管理組合が間に入って入居者同士の意見を聞いて解決に導かなければいけません。
入居者同士のコミュニケーションにも関係してくることなので、とても繊細に扱わなければいけない問題です。
違法駐車・違反駐輪解決策
違法駐車や違反駐輪は、すぐに是正しましょう。
なぜなら、他の入居者の不満につながりやすく、避難経路の妨げなど、安全に関する問題も関わるためです。
解決策としては、主に4つがあります。
- コーンを立てておく
- 張り紙で注意喚起(’違法駐車を発見した場合○万円のように記載)
- 監視カメラの設置(ダミーでも可)
- 悪質な場合は写真をおさめておく
ただし、違法駐車車両に直接張り紙を貼る行為は、器物損壊として訴えられる可能性があるので、直接的な行為はしないようにしましょう。
ペットの飼育解決策
隠れてペットを飼ってしまうトラブルに関しては、「日本住宅管理組合協議会」で、実際の事例が出されています。
この事例では、「動物の飼育禁止」を条件付き容認に切り替えました。
条件は以下の通りです。
- 使用細則の「禁止」規定は変更せず、「特例」としての「現に飼育されている犬猫一代限りの容認」
- 容認された犬猫には「登録義務」
- 「新規飼育」は認めず「犬猫の飼育を漸次減少」させる
- 飼育者全員で「ペットクラブ」を組織する
- 「紛争処理」は「飼育者の自己責任」で行う
- 「不良飼育者」に対して管理組合は「飼育許可の取消し」をするとともに、「駐車場使用契約の解除」等の措置をとる
条件付きに変更したことで、ペット飼育に関するトラブルが減りました。
このように、「禁止」とするだけではなく、条件を変える方法も一つです。
タバコトラブル解決策
タバコに関するトラブルは、管理組合や管理会社で改善しにくい部分といえます。
喫煙に関してマンション管理者側が細かく指摘することは難しいです。
近年ではタバコ禁止にしているマンションも多くなっていますが、その場合、バルコニーや共用部で吸う他ありません。
とはいえ、共用部は入居者全体が使用する部分であるため、許されることではないので、注意喚起の張り紙などをしておくと効果的です。
あまりにもひどい場合、手紙を送って直接注意喚起を促しましょう。
共用部分の私物放置解決策
共用部分の私物放置は、入居者の不満につながってしまう他、安全の面でも良くありません。
共用部はあくまで共用部ですから、玄関の前であろうと、私物を置いて良いスペースではないのです。
私物の持ち主がわかっているのであれば、注意警告文を送ると良いでしょう。
警告文には以下の内容を記載してください。
- 何が置かれているか?
- なぜ置くことが問題なのか?
- いつまでに撤去しなければいけないか?
他入居者からの不満があるといった内容ではなく、管理規約として定められていることを伝えると効果的です。
民泊化解決策
民泊化に関するトラブルが疑われる場合は、すぐに入居者へ注意喚起を促してください。
勝手な民泊化は、違法にあたる可能性があります。
また、民泊化を管理組合側で禁止する場合は、管理規約にその旨を定めておきましょう。
参考例として、以下のように定めている場合があります。
「区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業に使用してはならない。」
管理規約に記載しておけば、規約違反として注意することができます。
マンション管理トラブルをスムーズに解決する2つの方法
マンション管理におけるトラブルを解決するには、オーナー様や管理組合だけでは難しいこともあります。
特にマンション管理に慣れていない場合、どのように対処して良いのかわからないでしょう。
その場合は、以下2つの方法をおすすめします。
- 管理会社へ依頼
- 弁護士に相談する
マンション内のトラブルは、専門家や知識が豊富な業者に相談するのが一番です。
なぜそれぞれが効果的なのか解説するので、マンショントラブルに悩んでいるなら、対策の一つとして考えてみましょう。
管理会社へ依頼
マンショントラブルは、オーナー様が解決しようとすると、大きな負担がかかります。
入居者のなかには「そんなこと聞いていない」「すぐに対応できない」など、反論してくる場合もあるでしょう。
そんなときに頼れるのが管理会社です。
管理会社は多くの管理実績を持ち、マンショントラブルやクレームにも対応しています。
管理会社へ依頼することで、スムーズにトラブルを解決してくれることはもちろん、オーナー様の負担も減るでしょう
弁護士に相談する
マンション内のトラブルは、違法性のあるものもあります。
そのため、弁護士に相談することも考えておきましょう。
実際にマンションに関するトラブルを専門的に取り扱っている法律事務所も多いです。
弁護士に相談してしまうと大ごとになってしまうので、どうしても悪質な入居者がいる場合に依頼すると良いでしょう。
入居者同士や入居者と管理者によるトラブル、管理組合内のトラブルまで対応してくれるので、相談できる弁護士を見つけておくと良いです。
マンション管理はトラブル対策が重要
マンション管理をしていく上で、トラブルは避けて通れないものです。
そのため、どのようなトラブルが多いのか知っておき、対策を考えておきましょう。
もしオーナー様が解決できない場合は、管理会社や専門家に依頼することも考えておいてください。
オーナー様だけですべて解決するのは、負担が大きいです。
また、弊社でもマンション管理を行っています。
もちろんトラブル対応も行っていますので、管理会社に依頼・相談したい場合は、弊社までお気軽にご相談ください。