プロ野球のペナントレースもいよいよ大詰めです。
こんにちは、読売ジャイアンツ監督の杉原です。
あ違った、工事部の杉原です。
8月初旬に2位ジャイアンツが追い上げを見せて、まさかのメイクミラクル2かと期待させておいて、ここへ来て大事な試合を落とし、とうとうカープのマジックが点灯してしまいました。
知り合いのカープファンはもう大騒ぎです。
優勝したら、新宿三丁目で振る舞い酒をすると言いだしてます。
私も何年か前、行きつけのバーで飲んでいる時にジャイアンツの優勝が決まり、
『カウンターで飲んでる人全員に生ビールを!』
と酔った勢いで振る舞ったことがありました。
翌日二日酔いで目が覚め、前日のクレジットカードの控えを見てビックリ。
酔った勢いとは怖ろしいものです。
野球といえば私は趣味で草野球をやってまして、バッティンセンターにもたまに行きます。
駒沢のバッティンセンターには140km/hの打席があるんですが、私の知る限りではこの辺りで一番速いと思います。(埼玉に150km/hと表示されてる所がありますが、そこは130km/hぐらいしか出てないと思います)
実際に私の知り合いがスピードガンを持って駒沢で計ったら、138km/hだったそうです。
140km/hは出てないものの、それに近いスピードは出ているようです。
140km/hがどれぐらい速いかと言いますと、例えば110km/hの球を文字で表すと、
『シュッ、バン』
です。
スマホの向こうから、「読む人の速さによってスピードが違うだろ」と聞こえてきますが、雰囲気で感じて下さい。
〝シュッ〟が投げた音で、〝バン〟は打席の後ろの板に当たる音です。
大丈夫です、「それは分かってる」という声も聞こえてきました。
これが120km/hになると、
『シュッバン』
そして140km/hになると、
『シュバン』
こんな感じです。
ホントに速いです。
時間にして0.47秒の出来事です。
私は試合で自分のスイングがドアスイング(ヘッドが遠回りするスイング)になっていると感じた時は、ここへ来て練習してます。
ヘッドが最短距離で出てこないと打てないからです。
そういえば、もう随分前ですがこのバッティングセンターで凄い子供を見かけた事がありました。
その日も私は練習のため車でバッティンセンターへ向かい駐車場に止めると、すぐに白いベンツが入ってきました。
中から二人の少年が降りてきて、一人はガタイがよく、もう一人は細くて背も低い子で、おそらく二人とも小学校高学年ぐらいだと思います。
私はその二人の後をついていくようにバッティンセンターへ入ると、早速ガタイのいい子が110km/hの打席で打ち始めました。
しっかりとミート出来ていて、上手い子だなあという印象でした。
そして私は140km/hの打席へ向かうと既に先約がいたのですが、バッターを見て驚きました。
なんともう一人の背が低い子でした。
しかも140km/hの球をバンバン打ち返してるではありませんか。
力がないから打球に勢いはないものの、殆どがライナー性の打球ですべて芯で捉えています。
私は驚いて固まりました。
更にフォームをよく見ると、ヘッドも上から出てるしコンパクトで理想的なスイングです。
普通の小学生のスイングは、構えから打ちにいく時、まずヘッドが寝て、球を上げようとするから下からバットが出てきます。
しかし彼は上からの軌道でしっかりと芯で捉えています。
私は将来の怪物を発見したと思い鳥肌が立ちました。
しかも更に私の気持ちを高ぶらせたのは、彼が被っている帽子。
オレンジ色の文字で、〝YG〟のマーク。
読売ジャイアンツの帽子でした。
しかしちょっと気になるのは帽子の色。
ジャイアンツは黒なのに、彼のは白いんですよ。
〝お父ちゃんパッチもん買ってきたか?〟と、少し微笑ましく思えました。
でもこの色の帽子、どっかで見た事あるぞ?
どこだったかなあ…
あ、そうだ、その年のキャンプでジャイアンツの選手が被ってたやつだ。
てことは、お父ちゃんは相当なジャイアンツフェチだな。
そう思っていると私の後ろから、
『お父さんこれからミーティングだから、これが最後にしろよ』
と少年に声をかける人がいました。
振り返って声の主を見て私は更に固まりました。
なんと当時ジャイアンツのコーチをしていた篠塚でした。
ジャイアンツフェチどころの話じゃありません。
本物です。
元リーディングヒッターです。
子供の頃に憧れていたジャイアンツの選手が目の前にいるんです。
という事ならこの少年、うまいハズです。
家にジャイアンツのコーチがいるんですから。
私のうちにも一人居たらなあ…と少し羨ましかったです。
バッティングセンターに行くとこんな出会いもあります。
みなさん、バッティングセンターに行きましょう。