こんにちは。営業部の牧です。
先日、趣味の合唱団の活動で韓国のソウルに行ってきました。
海外に行くのはバブル末期に社員旅行でグアムに行って以来なので、約25年ぶりくらいでしょうか。ふだん旅行とかあまり行く方ではなく、その分いろいろ刺激を受けたので今日はそのことを書こうと思います。
私のいる合唱団は、国内外との交流にかなり積極的な方なので、海外にも2~3年おきに出かけます。ただそうなると仕事を休まなくてはならないし、これまで私はいつも居残り組ということで、今回もはじめは行かないつもりでいました。ところが同じパートの参加者が少なくメンバーが足りないということで、急遽9月にパスポートをとり4日間のうち2日だけ参加することにしました。
およその行程は、10月7日(金)仕事が終わったあとそのまま羽田空港に向かい、深夜2時発の飛行機で仁川空港に朝4時半に到着し、リムジンバスで1時間半ほどのソウル市内に向かいました。
そのまま午前中に演奏会のリハーサル、午後に本番、夕方から夜にかけて招いてくれた地元合唱団の歓迎の宴会というのが1日目です。
翌日は昼間ソウル市内を観光して、夜12時過ぎ羽田着の便で帰国というスケジュールでしたので、なかなかの強行軍だったと思います。
韓国に着いて早々の感想です。「お隣の国だし看板とか標識とか多少は読める文字が書いてあるだろう。」と高を括っていたら、ほとんどハングル文字ばかりで漢字などほとんどありません。外国人向けに英語や日本語の表記はよく見れば当然あるのだけど、小さく書いてあって目立たないし、案内の絵やマークもあるとはいえ慣れない絵なので「あんなに案内板があるのに何書いてあるかわからない。どっち行ったらいいか決めるだけでも時間かかりそう。」って気が重くなりました。
きっと海外に行き慣れた人なら当たり前のことなのでしょうけど、日本なら有り得ないつまづきに初っ端から萎えた気分でした。そして「きっと日本にきた外国の人はみんなこんな感じなのだろうな。これから困っていそうな外国の人がいたら、英語できないけど身振り手振りで親切にしてあげようかな。」なんて思いました。
ただそんな中でも見るもの全てが珍しく、眠いとか言っておれません。
日頃建物に関わる仕事をしているので、あちらの街や建物はどんなだろうと興味があってキョロキョロしながら歩いていたら、通路に消化器が置いてあるのを見つけました。消火栓や誘導灯など防災用の設備は色や雰囲気は日本とそっくりな感じだけど、消化器の形が違います。あちらのものは横幅が広くてずんぐりどっしりしています。日本の消化器は細長くて、前からなんか倒れやすい気がしていました。置くスペースへの配慮なのでしょうか。はたして使い勝手はどちらがよいのでしょう?
そして全行程のなかで共通して感じたことです。目に入る光景が全体的に日本より大きく広々として開放感があるなあと思いました。
アジアのハブ空港になっている仁川国際空港の飛行場の施設(屋根も高くて通路も広い)から、リムジンバスの大きさ(LCCの飛行機の狭い空間にぐったりした後だったので、マッサージチェアのようなゆったりしたバスの座席に気を緩めたら爆睡してしまいそうでした。)
道を走れば片側5車線の高速道路を爆走するバスと、遠くに林立する高層ビル群。多摩川の3倍はありそうな漢川の川幅とそれにかかる橋の大きさ。
東京も超高層の建物がかなり増えてきましたが、韓国の比ではないことが直にわかりました。
ビルもホテルもマンションもやたら超高層が多く、遠目にタワーマンションかと思いきや、近づいてみると公営住宅と思われる築30年くらいの古い団地まで20階以上あります。とどめは演奏会をやったホールに隣接するロッテワールドタワーで123階(地上524メートル)もあるとのこと。バベルの塔かと思ってしまいました。
超高層をたくさん建てられるのは、韓国にほとんど大きな地震がないからだと思いますが、2日目にお願いしたガイドさんによると、「高い建物が多いのは、ソウルは土地が狭いのに人口密度が高い<東京の3倍らしい>から。」だそうです。
言われてみれば、ソウル市は漢川という大河の両岸に開けた都市で、川沿いの平地にある都市部からすぐに山が見えます。(市内を一望しようということで行ったソウルタワーも、200m以上山の上に建っているし、大統領府の青瓦台もすぐ裏手は山です。)
坂も多くて、歩いていてもかなり急に感じる道をいくつか通りました。(夜に泊まったホテル近くの飲食街を散歩した時も、都内でも有数の急坂と思われる会社近くの行人坂が緩い感じるくらいの道がありました。<階段じゃなくて、そこを車が走るのかビックリでした。>)
ただそんな高層ビルに囲まれていても圧迫感を感じないのは、とにかく道が広いからだと思います。幹線道路は片側5車線もあって、車の交通量もかなり多いけど、路線バスまでがビュンビュン飛ばしてる感じでした。(きっとアメリカとかに行ったらもっとそう感じるのでしょうね。日本の街ってホント小ぢんまりしているなと思いました。
さてここまでの内容だとただの観光旅行のようですが、本来のいちばんの目的は、合唱団の韓日合同交歓演奏会です。(私達のグループは本体と別行動が多くて半分は観光でしたが)
ソウルの合唱団とは、お互い30年以上も交流している団体(演奏会は12回目)なので、ベテラン団員は顔見知りも多く、すぐに打ち解けた雰囲気になります。そんな中で私のような初めて訪韓した団員と、先方にもまだ日本に来たことのない若手メンバーがいるのだけど、導かれるようにすぐに親しい関係になれました。
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片言の英語でも身振りや手振りを交えればなんとかできるようです。たいへんな歓迎を受けてこれからもよい交流が続けられそうです。(次回は先方が日本に来る番です。)
対日関係の話題がよくニュースで取り上げられるので、日本人は嫌われてたりしないかな?と少し心配していましたが、滞在中そういうことは全く感じずに済みました。ガイドさんや運転手さんをはじめ出会う人は仕事で接しているのだろうけれど、とても親切で親身に対応してくれたし、好印象で帰ってくることができました。
急な参加ということで、ソウルの地図はもちろん、事前情報をほとんど持たないまま行ってしまったので、旅慣れた同行のメンバーについて回るだけの感じでした。でも、市内観光に日本語の話せるガイドさんをお願いしたこともあって、次々と情報をもらえたので楽しかったです。
ただ帰国後に地図をみて行った場所をたどろうと思いましたが、字が読めないのでどの道を通ったのか経路がところどころわかりません。
もしまた次回行くようなら、ハングル文字を意味がわからなくても読めるようになりたいと思いました。(駅名を一文字ずつ路線図と見比べるのも大変だし、せっかく文字で書いてある情報がわからないのはもったいないですから。)
僅か2日間の行程でしたが、まだまだずいぶんと感じたことがありました。
違う世界の土地や文化に触れるって、たしかに刺激があって魅力的ですね。
日本と比較していろいろと考えさせられたり、海外に行って視野が広がるってそういうことかな。
自分ではなかなか動き出さないから、また合唱団がどこか行く時は、なるべく参加しようかなと思いました。またどこか行くようなら、ブログに書かせていただきたいと思います。
(そのほか訪韓での体験と感想)
・韓国は右側通行なのだけど、それだけでけっこう戸惑うものですね。ホテルの車寄せとかも向きが逆だし、地下鉄の駅でも入ってくる電車の向きが逆な気がして(気のせいかもしれないけど。)方向感覚がちょっと変になりました。
・道が広いせいか運転が豪快。どの車もスピードが速い。リムジンバスの運転手の車線変更もかなりな急ハンドルで、ちょっと怖かった。韓国の人が都バスに乗ったらイライラするんじゃないかって思いました。
・韓国のスパは洗い場がなくて探してしまいました。(夜明け前だったので、飛行場内のスパ施設に2時間ほど仮眠を取るために入った時のこと。浴槽は広々でサウナも日本と同じ感じだったけど、シャワーブースで身体は洗うらしい。)
・エレベーターもエアコンも冷蔵庫もトイレも水栓器具も、どれも日本とよく似てるけど韓国製でした。(修理のこととか考えるとやっぱり国産がいちばんですよね。)
・自動販売機が少ないなあ。(目に入ったのはコンサートホールの楽屋スペースだけでした。)
・地下鉄が縦横無尽に走っていて、バスもすごく路線が多くて交通の便がよさそう。
・ビルの屋根に緑色が多いのはなぜ?
・中国の人はどこに行ってもたくさんいるなあ!
・韓国の聴衆は熱い。拍手とか演奏の都度の反応ワアっとくる感じで、「自分達の演奏はそんなよかったのか?」と戸惑ってしまうくらい。だけど気分いい。(日本人は大人しいのかも)
・事前に聞いてはいたけれど、韓国料理の独特のにおいが最後まで慣れない感じでした。
・キムチはたしかに少し酸っぱい感じが多かったけど、韓国にも白いキムチがあって、日本の白菜漬けに近くて美味しかった。
何食べるにも野菜の添え物が盛りだくさんなので、野菜不足にならなくていいな。
・羽田空港は、夜11時を過ぎるとお店が閉まってしまい、食べるところがほとんどなくなってしまう。(国際線ターミナルは、新しくなって美味しいお店もあると聞いていたので、ちょっとがっかりでした。けっきょく僅かに開いている吉野家を利用しましたが、従業員がみな外国人で、味がふだんと少し違う気がしました。<同行者も同意見>)
・往復の飛行機(LCC)の機内、「きっとエコノミークラス症候群ってこういう環境でなるんだろうな。」と感じる空間でした。身動きの取れなさときたら、トイレにも立ちにくい環境は2時間半が限界かなと思いました。(今回の旅行でいちばん印象に残っているのがこのことかも知れません。)
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